キヤノンからEOS R5/R6が発売(2020年7月/8月)されて約1年半。
RFレンズも充実してきて、キヤノンの一眼レフユーザーのミラーレスへの移行が進んでいるんじゃないでしょうか?
僕はフォトグラファーをしていて、メインのカメラは一眼レフのEOS 5D4を使っています。
実は動画用にソニーのα7SIIIを購入したのをきっかけに、ミラーレスカメラはソニーにしようかなとも思っていました。
今キヤノンを使っていると言っても、一眼レフからミラーレス(EOS R系)へ移行するのは、新しいカメラシステムを揃えるのと同じこと。
それならソニーに乗り換えるのもあり?と思ったりしましたが、マウントの移行は投資金額も大きくなりますし、そこは慎重に検討したいところ。
それで実際にソニーのカメラを使ってみた感想。
AF性能や操作性、カスタム性は抜群なんですが、画質やモニターの見え方、シャッターストロークの深さがいまいちしっくりきませんでした。
そこで、やっぱりキヤノンだ!となって、EOS R5/R6のどちらにしようか、と検討することにしました。
まずはレンタルして使ってみよう!ということで、カメラのサブスクサービス「GooPass(グーパス)」を利用してR5を1週間、R6を3週間、実際に仕事で毎日使ってみました。
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・機材は何度でも入れ替えが可能
EOS R5とR6を1ヶ月間使ってわかったこと。
- 写真も動画も本格的に撮りたい→R5
- 高画素が必要(大判の印刷、大きくトリミングをする)→R5
- EVF(電子ビューファインダー)がR6よりも綺麗
- 背面モニターがR6よりも大きくて綺麗
- 軍艦部に液晶パネルがある(R6にはない)
- グリップした感じがR6よりもしっかりしている
- シャッター耐久性ベースで比較するとR5のほうがコスパが良い
- 写真がメイン、動画は4K60Pで満足できる→R6で十分
- 2010万画素でも十分使える画素数(データの取り扱いが楽、大きなサイズで印刷しない、大きくトリミングしない)
- 高感度性能はR6のほうがいい
- 操作がR5よりもシンプル
- 軍艦部に液晶パネルがない
- テザー撮影時にケーブルプロテクターが装着できない
- R5よりも15万円安い
基本的な性能は両者ともほぼ同じ。
R5とR6の大きな違いは…
↓
この3点がR5とR6を選ぶポイントになると思います。
2つのカメラを比較して感じた正直な感想
基本的にはR6を買う方向でレンタルして試してみました。
R5は高画素で写真1枚のデータサイズが45MBと大きいし、メモリーカードやPCのストレージを圧迫するし、これはオーバースペックだなと思っていたけど、実はCRAWで撮ると1枚が22MBになって、R6のRAWと同じサイズになるから、データサイズのデメリットは解消できることがわかった。
R5の背面モニターはR6より大きくて綺麗で見やすいし、EVF(電子ビューファインダー)もR5のほうが綺麗。
現在使用しているEOS 5D4とR5の背面モニターの大きさは同じ3.2型だけど、R6のモニターは3.0型と5D4と比べて小さいのでグレードダウンを感じた。
約15万円の価格差はあるが、シャッター耐久性はR5が50万回、R6は30万回なので、耐久性と価格面を比較すると意外とR5の方がコスパが良いことに気付く。
高感度性能はR6のほうが高いので暗所での撮影が多い場合はR6のほうが有利。
動画性能はR6は4K60Pまでだが、R5は4K120P・8K30Pまで撮れるので、4K60P以上で撮影したかったらR5一択。
明確な使い方がなくて、予算に余裕があって、どっちを買えば良いか悩んでいるのであれば、R5を買っとけば大は小を兼ねるってことでいいんじゃない?と思いました。
→4500万画素で高精細、トリミング耐性はあるし、高感度もISO6400までならR5もR6もどっちも綺麗、動画性能もR5のほうが上、そして何より後悔しない、という理由。
ちなみに僕は、
R5とR6を1ヶ月使い比べた結果、自分の使い方を考えたらR6がベストだなと思いました。
それではEOS R5/R6を実際に使ってみてわかったことを詳しく紹介していきたいと思います。
EOS R5/R6の主なスペック
R5とR6の主なスペックを比較してみます。
正直に言って、性能はほぼ同じ。
大きな違いは「画素数」と「高感度性能」と「動画性能」。
EOS R5 | EOS R6 | |
---|---|---|
映像エンジン | DIGIC X | DIGIC X |
有効画素数 | 約4500万画素 | 約2010万画素 |
ISO感度 | ISO100~51200 | ISO100~102400 |
スロット数 | 2(CFexpress Type B+SD) | 2(SD+SD) |
AFシステム | デュアルピクセルCMOS AF II | デュアルピクセルCMOS AF II |
AF測距輝度範囲 | EV –6~20 | EV –6.5~20 |
連続撮影枚数 | ・メカシャッター:最高12コマ/秒 ・電子シャッター:最高20コマ/秒 | ・メカシャッター:最高12コマ/秒 ・電子シャッター:最高20コマ/秒 |
ボディ内手ぶれ補正 | 5軸補正 | 5軸補正 |
動画 | ・8K 30P ・4K 120P | ・4K 60P ・FHD 120P |
動画撮影時間 | 29分59秒まで | 29分59秒まで |
EVF(電子ビューファインダー) | 約576万ドット | 約369万ドット |
背面モニター | 3.2型/約210万ドット | 3.0型/約162万ドット |
シャッター速度 | 1/8,000~30秒、バルブ | 1/8,000~30秒、バルブ |
シャッター耐久性 | 50万回 | 30万回 |
防塵・防滴 | ○ | ○ |
Wi-Fi | ・2.4GHz ・5GHz | 2.4GHz |
大きさ | 約138.5×97.5×88.0mm | 約138.4×97.5×88.4mm |
重さ(電池/メディア含む) | 約738g | 約680g |
EOS R5のいいところ・いまいちなところ
- 高画素(4500万画素)
- 動画で4K120P・8K30Pが撮影可能
- 電子ビューファインダーと背面モニターがR6より綺麗
いいところ:高画素(4500万画素)
EOS R5の画素数は4500万画素。
高画素のメリットは細部まで綺麗に描写できる点。
次に広告やポスターなどで大きなサイズに引き伸ばす場合に高画素のカメラの方が有利です。
画素数が多い分、大きくトリミングすることができるので、撮影時に広めに撮っておいて後からトリミングして画角を決める、なんてこともできます。
鳥や動物を遠くから撮影したり、子供の運動会を撮影して、あとから大きくトリミングして使う場合はR5のほうが使いやすいです。
- 画像データが大きい
- CFexpress Type Bの価格が高い
いまいちなところ:画像データが大きい
4500万画素の画像データはサイズが大きいので、メモリーカードやパソコンのストレージを圧迫するデメリットがあります。
データサイズが大きいと現像ソフトを使う時にPCに負荷がかかるので、スペックの低いPCだと動作が重くなりサクサク動かなくなります。
R5を使うなら、それなりのスペックのパソコンがないと扱いづらいので、パソコンへの投資も考える必要があります。
僕は仕事で写真を撮影していますが、Webで使用する写真が多く、紙媒体で使用する場合も大きくて雑誌の見開きA3サイズ(297×420mm)で使えれば十分なので4500万画素もなくていい。
高画素であれば確かに綺麗ではありますが、R6の2010万画素のほうがデータが小さいぶん取り回しがしやすく、画像編集時もサクサク動くので使いやすいのも事実。
自分の使用用途にあった画素数のカメラを使うことがベストです。
CFexpress Type Bの価格が高い
EOS R5のメモリーカードはダブルスロットで「CFexpress Type B」と「SDカード」の2種類。
「CFexpress Type B」は4500万画素のデータをガンガン書き込んでくれて便利ですが、まだちょっと価格が高いんですよね。
しかも、どうせなら「CFexpress Type B」にするなら、同じ「CFexpress Type B」のダブルスロットにしたほうがメリットがあったのでは?とも思いました。
▶︎【キヤノン公式】EOS R5 使用可能なメモリーカードは?
▶︎【キヤノン公式】EOS R5 メモリーカードに記録可能な枚数(静止画)、総記録時間(動画)
EOS R6のいいところ・いまいちなところ
- 【2010万画素】ちょうどいい画素数
- 高感度性能はR6のほうが高い
- 操作がR5よりもシンプル
- R5よりも15万円安い
いいところ1:【2010万画素】ちょうどいい画素数
Webで使用するなら十分な画素数で、プリンターでの印刷する場合でもA3サイズまで大丈夫です。
データサイズもRAWで約22MB、CRAWで約11MB、UHS-I対応(V30)のSDカードでもストレスなく使用できるサイズで使い勝手がいいです。
ちなみにR5のデータサイズはRAWで約45MB、CRAWで約22MBです。
R6のデータは小さい分、パソコンにデータを取り込んでも、パソコンのストレージを圧迫しないのもメリットのひとつ。
▶︎【キヤノン公式】EOS R6 使用可能なメモリーカードは?
正直に言って、3000万画素あれば最高だった
いいところ2:高感度性能はR6のほうが高い
高感度性能が高いと言われるR6、R5と比較するとどんなものなのか?
YouTubeでわかりやすい風景写真の比較動画があったので貼っておきます。
やはりR5よりもR6のほうが高感度性能が高いことがわかります。
人物の比較動画もあったのでこちらも合わせて見てください。
風景写真の時と同様にR5はISO12800になるとディテールが崩れてノイズが乗ってきますが、R6はISO25600でも使える描写のように感じます。
やはり暗所で撮影する機会が多い場合はR6を選んだほうが良さそう。
ISO6400までの撮影ならR5、R6どちらでも問題なく使えますね。
いいところ3:操作がR5よりもシンプル
R5は設定を変えるのにモードボタンを押してから、ダイヤルをクリックするのがひと手間かかる。
一方、R6はモードダイヤルを回すだけで簡単に設定を変更できます。
R5は正直ちょっと面倒だなって思った
いいところ4:R5より価格が15万円安い
R6のほうがR5よりも価格が約15万円安いです。ここはすごく大きいです。
15万円あれば差額でレンズ(RF24-105mm F4 L IS USMが買える)やアクセサリーを購入することできます。
しかもメモリーカードはSDカードのダブルスロットなので購入費用が安いのもポイント。
UHS-I対応(V30)のSDカードだったら64GBでも1000円台で買えちゃいます。
▶︎【キヤノン公式】EOS R6 メモリーカードに記録可能な枚数(静止画)、総記録時間(動画)
64GBならRAWで撮影しても2800枚も撮ることができます。
使い始めるまでのコスパが圧倒的に良いのがR6です。
- 画素数が2010万画素
- シャッター音が小さい
- ケーブルプロテクターを装着できない
いまいちなところ1:画素数が2010万画素
撮影する被写体にもよりますが、風景や建物、美術品などの質感やディテールを大事にしたい被写体を撮影する場合、ちょっと物足りないかもしれない2010万画素。
R5とR6(とR)の描写を比較したYouTubeがあったので参考にさせてもらいます。
R6に比べてR5のほうが肌の質感が細かくてまつ毛までビシッと描写しているのが分かります。
R6のほうはまつ毛がボヤッとしていてディールが表現しきれていません。
250%まで拡大しての比較だから、気にしすぎなくてもいいレベル
広告などで大きく引き伸ばして印刷する場合は圧倒的に高画素のカメラ(R5)が有利です。
他には鳥や動物を遠くから撮影したり、子供の運動会を撮影して、あとから大きくトリミングして使う場合は高画素のカメラ(R5)を選んだほうがいいです。
逆を言えば、パソコンやスマホで写真を見るのがメインだったり、A3以上の大きさ(297×420mm)に印刷しない場合は2010万画素で十分だと言えます。
まとめ:R5とR6を選ぶポイントは「画素数」「高感度性能」「動画性能」
R5とR6の性能のほぼ同じ。
R5とR6を選ぶポイントは「画素数」「高感度性能」「動画性能」になると思います。
EOS R5について
R5は4500万画素と高画素なので細部まで綺麗に描写できるのが強み。
ポスターなどで大きなサイズに引き伸ばす場合には高画素のカメラのR5のほうが便利です。
また、画素数が多い分、大きくトリミングすることができるので、撮影時に広めに撮っておいて後からトリミングして画角を決める、なんてことができるのもR5。
写真1枚のデータサイズが約45MBと大きいですが、CRAWで撮ると1枚が約22MBになって、R6のRAWと同じサイズになるので、使い方によってデータサイズのデメリットは解消できます。
メモリーカードはCFexpress Type Bを使用するため、メモリーカードの購入費用はR6に比べて高くなります。
高感度性能はR6のほうが上ですが、ISO6400までだったらR5でも問題なく使える感じ。
動画性能はR6は4K60Pまでですが、R5は4K120P・8K30Pまで撮れるので、4K60P以上で撮影したかったらR5一択。
R5の背面モニターはR6より大きくて綺麗で見やすいし、EVF(電子ビューファインダー)もR5のほうが綺麗。
約15万円の価格差はありますが、シャッター耐久性はR5が50万回、R6は30万回なので、耐久性と価格面を比較すると意外とR5はコスパが良かったりします。
EOS R6について
R6の2010万画素は「パソコンやスマホでの鑑賞」「Webで使用すること」が主な目的なら十分な画素数で、プリンターでの印刷もA3サイズまでなら全然OK。
データサイズはRAWで約22MB、CRAWで約11MBとR5に比べて小さいため、パソコンもそこまで高性能なスペックを必要とせず、パソコンのストレージを圧迫しないのもメリットのひとつ。
UHS-I対応(V30)のSDカードでも写真、動画もストレスなく使用できるので、メモリーカードを買う費用もR5に比べて格段に安いのも嬉しいところ。
高感度性能はR6のほうが高いので暗所での撮影が多い場合はR6のほうが有利。
動画は4K60Pまで撮れるので十分な性能。
背面モニターやEVF(電子ビューファインダー)はR5よりもスペックは低いですが十分に綺麗で、わざわざ使い比べなければ特に違いを感じないレベル。
まとめ
明確な使い方がなくて、予算に余裕があって、どっちを買えば良いか悩んでいるのであれば、EOS R5を買っとけば後悔しないはず。
理由は4500万画素で高精細、トリミング耐性はあるし、高感度もISO6400までならR5もR6もどっちも綺麗、動画性能もR5のほうが上で大は小を兼ねる、という感じ。
そして、なにより「やっぱりR5のほうが良かったかも…」と後悔することはなくなります。
ただ、たいていの人はEOS R6で十分満足できるはず。
僕はEOS R6を買います!(→僕は実際にR6を買いました!)
どちらのカメラがベストなのかは、あなた次第!
どっちも良いカメラですよ!
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